小田原、足柄、中郡エリアでのリフォーム・リノベーション事例を順次ご紹介してまいります。
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K様とのリフォーム相談は「ホームページ・ブログを見た」とお電話をいただき、スタートしました。
築20年の戸建ての家でした。
ご要望は
1、トイレ改修
2、階段とルーバー窓の改修
3、ウッドデッキの撤去と土間コンクリートで車庫と花壇の造作
4、LDKの引き戸をドアに変更
5、洋間8畳のドア交換
6、洋間11畳を2部屋に間仕切り
7、洋間4.5畳を独立した部屋にするため引き戸を壁に
8、収納を撤去して廊下からバルコニーへの出入り口を設置
などでしたが、
その後は何度も打ち合わせを繰り返して、色々とご要望があることがわかってきました。
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1階のLDKは廻りを燐家に囲まれていて、昼間でも照明を点けないととても暗いとのこと。
また、廊下も同じように昼間でも暗いとのお悩みでいらっしゃいました。
そこで、LDKは2階に移設することをご提案しました。
廊下を明るくするには、屋根上から廊下天井へスカイライトチューブという配管を設置して、太陽光を引き込むご提案をしました。
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打ち合わせを重ねる毎に、建物全体をリフォームするというより大掛かりなリノベーションのご相談になりました。
基本的な柱・壁の位置はそのままという考え方ですが、間取りが変わるので、念の為に耐震診断をご提案しました。
耐震診断では等級1程度のギリギリの数値でした。
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その後も細部にわたり打ち合わせを続けて、計画の全体像が完成します。
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いよいよ解体が始まります。
解体と同時に、耐震診断と現況の比較・確認をします。
検査結果は耐震金物無しと判明します。このままでは不安を大きく残すことに。
このような場合、弊社の立場としては、耐震補強をお勧めするものです。
しかしながら、耐震補強工事の方法を検討するも、床・壁・天井のすべてを撤去する方法しかありません。
実際の打ち合わせでは、かかる費用と工期を考えると現実的ではないということになり、可能な限り金物を取付して、要所要所の壁を石膏ボード⇒12㍉合板に変更して補助的に補強するという事で落ち着きました。
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解体を進めると、もう一つの問題点が見えてきます。
柱と梁などに蟻害が見つかりました。
このようなことは、リフォームしていると度々遭遇することで、特別なことではありません。
蟻害のほかに雨漏りや結露による腐食なども良く見る光景です。
お施主様には速やかに状況を伝えて、交換することになりました。
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柱と梁など、腐食している部分は交換して、
間柱を設置します。
間柱の設置後に窓を取り付けます。
窓設置後は防水シートで囲い、雨水侵入しないように養生しておきます。
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屋根の瓦は撤去してシングル葺きへ替えることに。
屋根が軽くなり、耐震性にはプラスです。
防水シートには粘着性ルーフィングを採用しました。
事故粘着性があり、野地板にべったりと張り付き、より防水性能が高くなります。
シングル葺きにはリッジウェイを採用。
表面には石粒が吹き付けられていて、30年以上の対抗性能があります。
そして屋根の頂部にドーム型の集光器を取り付けました。
ドームの下にはチューブダクトが付けられていて、太陽光を通します。
2階の屋根から1階の廊下へとつながり、廊下を太陽光で照らしました。
以前は真っ暗な印象の廊下でしたが、
太陽光が燦燦と注ぐ明るい廊下になっています。
スカイライトチューブという商品ですが、これは使えます。
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階段についてはシースルー階段のご要望がありましたが、階段の解体から新規設置はおよそ100万円くらいかかってしまいます。
なので、既存の階段の蹴込板を撤去して表裏を奇麗に仕上げてシースルー階段としました。
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玄関ドアはカバー工法で。
通風性の良い玄関ドアを採用しました。
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和室ですが、洋間に変えます。
和室と洋間の床の高さは違うため、床を撤去して高さ調整をします。
床解体の時には、念の為、防蟻処理をいたします。
高さ調整をして、断熱材を充填し、合板を張ります。
和室を洋間に変更して、娘さんの部屋にするとのこと。
特にセキュリティについてのご要望が高く、道路側の窓からは室内が見えないようにとのことでした。
最高と通風を考え、尚且つ侵入できないように、建てに細長いスリット窓を採用しました。
壁にも断熱材を充填します。
ビニルクロスを張って完成です。
道路側には横スリット窓を採用。通風を考えて天井に近い高さに取り付けします。
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1階のLDKに柱を建てます。
壁を造り、廊下になります。
廊下の壁には、壁厚を有効活用して、大きな書棚が出来ました。
廊下以外の部分には
2つの寝室を造りました。
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外部のご要望は
フェンス・ブロックで通気性が悪く常に湿っていて、苔が生えた状態です。
撤去して何もない状態が良いとのことでした。
ブロック・フェンスは撤去します。
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モルタルの外壁はサイディングに変更します。
計画は3Dパースで
ほぼ計画通りのイメージになっています。
玄関ポーチ屋根は解体撤去して
ガラス製の庇に変更しました。
フェンス解体の後は、縁石で囲い整えます。
もとウッドデッキの存在した場所には、洗濯・物干し場としてサンルームを設置しました。
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1階から2階へ、LDKを移設するのですが、天井の解体をすると良い形の梁が出てきます。
この梁を見せたいとのことで、平天井は斜天井にする事になります。
断熱材を勾配なりに充填して、石膏ボードを張り、クロスで仕上げます。
キッチンには造作カウンターを取り付けます。
システムキッチンは刺激的な赤ですが、無垢の床にとても似合っています。
2階に設置することで、明るいLDKになりました。
床には無垢の天然木、樫の木を採用しています。
ご紹介しきれないほどアイデアの詰まった、思い出に残るリフォームでした。